日々

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病気になって8年。いろんなことを乗り越えて、やっと「穏やか」を手に入れたと思っていたけれど、苦しい波がまたやってきた。波がある病気だと分かっているし、そんなに調子よく穏やかでいられないだろうなと覚悟もしていたけれど、やっぱり抑うつ思考の世界はとても苦しい。

「消えたい」という言葉が脳に点灯し、自己否定、自責の嵐が渦巻き、自分のすきなことも、自分の価値も失ってしまう毎日。そうじゃない穏やかな世界を知っているからこそ、今はうつの波が来ているだけ、その思考にのまれなくて、取り合わなくて大丈夫だよ、と思うけれど、なかなか難しい。

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きれいな空を見上げて、日々に現れてくれるやさしい光を見て、きっと大丈夫とわずかな酸素を吸い込んで、今日も生きている。

しんどいとき、写真が撮れなくなる。混乱してよく分からなくなってしまう。それでも、過去の写真を見返すと、ちゃんと目の前の光景に心動かされて、目を輝かせていたことがわかるから。ほんのすこし救われる気持ちがある。

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また感動したいな、この世界に。空を見上げるだけで、光を見るだけで、しあわせだ~って溢れてくる歓びを感じたい。きっとそんな日はそばにあるし、ほんとうはこの沈んでいる時間もいろんなことを調整してくれているんだろうな。

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この自分だから、こういう夜を心に持っているから、生まれるもの、描けるものがある、と伝えてくれた人がいる。心の夜はとても苦しいから、その夜を愛するとは言えないけれど、自分の中に夜が在ること、それと共に生きていかなければならないことは分かっている。夜があってよかったとはまだ思えないけれど、夜があるから描けるものがあることは信じている。

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今日も生きて、ここにいる。どんな心の状態でも、準備して、ここに来た。それだけで素晴らしいことだと、言ってあげられたらいいな。